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2020年4月15日水曜日

200415 インプットトランスを使ったワイヤレス マトリックス スピーカー(試聴編)

🐌 全景 🐌

🐌 音像定位のイメージ 🐌

- 試聴感 -
水色の円は、楽器やボーカルの定位感のある音源が多く聞こえる領域、黄色の円は残響や遠くにある音源が多く聞こえる領域です(音楽ソースによって差はあります)。スピーカに15~20cmくらいに近づくと、音場は黄色の円より外側に広がり、両耳の横で鳴っているように感じることもあります。“200207 トランスを使ったマトリックス スピーカーの自作(改良編)”の時と同じような感じです。
センターとサイドの音量のバランスを可変できるようにボリューム(半固定抵抗)をつけましたが、ここだと言った最適値を決められないところがあります。サイドの音量を大きくしていくと広がり感が増すのですが、ウソっぽい音場になります。ですが、それも面白いので、あっても良い気がします。元祖 “SONY MS-33”にも同じようなボリューム(STEREO RANGE)があるのも、非現実な音場でもいいからユーザーが好きに調整して面白く・楽しく使ってほしいという意図があったと思われます。
また、手持ちのスピーカーが増えたので、センター、サイドの組み合わせを替えてみましたが、音場の広がり感にびっくりするほどの差はありませんでした。
マトリックススピーカは、まだまだ奥が深いようです。50年前の記憶では、飛び出す絵本みたいに、確かに音が両側に飛び出して聞こえました。手軽なシステムになったので、音が飛び出すまでチューニングしてみたいと思います。

前回、1週間は電池が持つと豪語しましたが、実際は2日間くらいでした。パワーアンプが電源電圧 8[V]を下回るあたりで音が出なくなります。改めてアンプのカタログを見たら、動作電圧 9~15Vとありました。電池の定格出力電圧(3.7V×2個→7.4V)なので、事前の検討が甘あまでした。電源を外部からも取れるように改良する予定です。
 
‐ 追記 ‐
今回でマトリックス スピーカーは完了しますが、次のテーマとして前からやり残した感のあったサラウンドアンプを作ることにしました。
次のテーマ『220920 ステレオ音源用のサラウンドアンプ(BBD PT2399)製作 前編


<おまけ>
🐌 インプットトランスのF特の測定 🐌
Amazonで購入したインプットトランスが雑なつくりで頼りないので、使えるものかどうか、基本的な周波数特性(以降“F特”と言います)を測定しました。


音源はYoutube動画のテスト用音源を使うことにしました。
- Youtube動画のテスト用音源 -
25Hz、50Hz、100Hz、200Hz、400Hz、1KHz、2KHz、4KHz、8KHz、16KHzの 10個を選びました。
念のため動画編集ソフトで波形を確認すると、16KHzの音声信号がありません。前後の周波数を調べてみると、正常な波形を確認できたのは14KHzまでで、それより高い周波数の音声信号は空っぽでした。
ググってみたら、音声コーデックの種類によっては、より情報量の多い音声伝送レートを選択・配信出来る可能性があるそうです。逆に言うと、転送レートの保証がないので、Youtube動画のほとんどは、14KHz止まりのローレゾと考えたほうがよさそうです。

新調したデジタルテスターでトランスの出力信号の電圧の測定します。
- デジタルテスター -

便利な世の中になったと喜んでいたら、また障害です。
テスターの交流電圧のレンジで測定できる周波数の上限は8KHzが限界でした。おまけにF特は凸凹です。(50~60HzのAC電源の測定を想定している機能なのでしかたないか...)

今からミリバルを買う気はしないので、25Hz~8KHzの 9ポイントに変更して測りました。


- インプットトランスのF特 -
8KHzより高い周波数のデータはありませんが、グラフ曲線の感じから 高音域(10~20K㎐)はフラットにカバーしていると思われます。重低音の領域では2~3㏈下がっていますが、ダイナミックマイクロフォンに内臓されているトランスのF特もこんな感じだったと思います。音楽音源の試聴では音がやせる印象がありましたが、ひずみ感はありません。モバイル型のスピーカーで使うには充分な性能だと思います。

- ワイヤレス(Bluetooth)の接続 -
“BT-Audio”という機器名でBluetooth接続しました。“AC1818AP”という得体の知れないICが使われています。電源ONとBluetooth接続する度に、控えめな電子音でいいのに、鬱陶しい女性の音声ガイダンスが大音量で鳴ります。“ELEGIANT”という中華AMPでも同じ音がしましたが、ぜひ直してほしい仕様です。


🎲 メモ 🎲
  • Crenova デジタルマルチメーター (Amazon 1,999円 prime)

2020年4月7日火曜日

200407 インプットトランスを使ったワイヤレス マトリックス スピーカー(製作編)

こんにちはHousukeです。

またまた、マトリックススピーカーネタです。
前回:
200207 トランスを使ったマトリックス スピーカーの自作(改良編)

 ワイヤレスで移動できるBluetoothスピーカなら日常使いたいと思ったので、新しくつくり直すことにしました。
と言っても、オペアンプやトランジスタで回路を組もうとすると、たくさんの部品が要るので、結構な大仕事になります。
どうしようか考えていたら、Amazonに “600Ω:600Ωインプットトランス”が出ていたので、またトランスを使うことにしました。トランスなら、他に数点の抵抗を加えるだけで回路を組めます。

🌺 Amazonで入手した 600Ω:600Ωインプットトランス 🌺

白いビニールテープが雑に巻かれていたので、黒いアセテートテープを巻き直しました。

🌺 回路 🌺
音声信号の足算(L+R)は抵抗、引算(L-R)は前回と同じようにトランスの役割です。
両者の音量バランスは半固定抵抗50KΩで調整します。音量を小さくしたい方をSWで選ぶ仕様です。半固定抵抗をケチって1個しか買わなかったので、SWで切替えるようにしましたが、半固定抵抗 2個で調整した方が楽です。


🌺 電源 🌺
電源は使い道の無かったリチウムイオン電池26650を2個を内臓することにしました。AC電源に頼らないで、どこでも使えるモバイルスピーカにもなります。容量は表記の半分程度のパチもん中華製“191123 リチウムイオン電池 26650の容量を確認しましたⅱ”ですがデジタルアンプくらいの負荷なら 1週間くらい鳴らしっぱなしで使えます。

🌺 その他のパーツ 🌺
その他のパーツとして、Bluetoothボード、パワーアンプ、電源モジュールが必要です。主にAmazonで入手しました。不思議なくらい色々な種類のボードが出品されていて、300円~800円くらいの値段なので重宝します。
但し、ほとんどが信用できない中華製なので、カスタマレビューのチェックは最低限必要です。

- Bluetoothボード -


- パワーアンプ -

- 電源モジュール -
Bluetoothボード用の電源です。よく見たら3端子レギュレーターを使ったアナログタイプでした。
 
 
🌺  各パーツの配線イメージ  🌺
 
🌺 本体 🌺

ケースは百円ショップ ダイソーで購入した、ミッキー柄のアクリル製ケースです。

🌺 マトリクススピーカ全体 🌺

家にあったオンキョーパワードスピーカーGX-70HDのアンプのない方をセンター、両サイドには今回入手したオーム電機の中古サテライトスピーカーを使いました。
センターとサイド間の位相差によって音像を錯覚させるシステムなので、3個とも同じスピーカーなのがいいのは判っているのですが、同じスピーカーが
3個並んだ構図はどうしても嫌なので、両サイドとセンターは別になっています。

次回は、実際に音楽再生をします。また、インプットトランスが雑なつくりで怪しいので、新調したデジタルテスターで、F特なども測定してみたいと思います。
🐌 次回の視聴編 🐌


🎲 メモ 🎲
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  • YOUn XY-BT ミニBluetoothレシーバボード (Amazon 384Prime)
  • HiLetgoⓇ YDA138 2×10Wデジタルアンプ (Amazon 870Prime)
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  • 5V超小型電源モジュール (ヤフオク 350円 送料込)
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  • AINEX 六角スペーサ 6個入×2 (Amazon 260円 合わせ買い)
  • ToTaLohan 26650電池ホルダー 2個セット (Amazon 599Prime)
  • オーム電機スピーカー (ヤフオク 1,200円 送料込)
  • ミッキー柄アクリルケース(ダイソー 100円 税別)