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2020年2月29日土曜日

200229 中華製ビデオキャプチャ HDMI2AV黒・白2台を分解

こんにちはHousukeです。

190525 SONY α6500のライブビュー(HDMIモニター出力)を動画にする”の記事(19年5月)で購入した GANA HDMI to AV変換アダプタ(黒色)”を使おうとしたら動作しません。
時々正常に使えることもあるので、動作が不安定になっている状態です。
=本記事では“アダプタ”と”ビデオキャプチャ”は同じ意味に使っています(Amazonの商品名を継承しました)=

4K動画を扱う予定があるので、国産の4K対応のHDMIビデオキャプチャに買換えようと探してみました。海外製は 30,000円前後で数点ありますが、国産では見つかりません。2K対応なら国産の I-O DATA製のものが 13,000~17,000円くらいの価格で出品されていますが、買っても先々には無駄になります。
それでAmazonを見回していたら、動作が不安定になったものと同型の白色のものが前の半値くらいで出ていたので、とりあえずプチりました。

🌟 HDMI2AV(白色) 🌟
販売:DOROSI 620円 (Amazon Prime)
<現物の画像>
届いた現物(上)とAmazonのストアの画像(下)と比べると、USB電源端子とPAL-NTSC切替SWの位置が違います。
<ストアの画像>
パッケージの印刷もストアの画像と同じす。
 
さっそくカメラのHDMI端子に繋いでみましたら、今度は最初から動作してくれました。
<カメラのHDM端子をパソコンで確認>



動作が不安定な原因を探るために2台とも分解してみました。
最初は、3年前に購入した動作が不安定な黒色の古い方です。
🌟 GANA HDMI to AV変換アダプタ(黒色)の分解 🌟
<使用半導体>
1.MS1830 MACRO SILICON VGA信号→コンポジット信号変換
2.AG6200 MCQ HDMI信号→VGA信号変換
3.C802       不明
4.MS8005F 8bitマイコン(STM8S003の代替品)

カメラの電池の減りが速いので、電流がどのくらい流れているのかUSB用電圧電流計で測ってみました(電流の測定誤差は10%くらいあります)。
<USB電源の供給電流値>
赤色セグメントが電流値(単位:A)、青色セグメントが電圧値(単位:V)です。

画像の上側は接続しているカメラの電源をON(電流200mA)、下側は電源をOFF(電流420mA)にしている状態です。
電流の差分220mAは、カメラの電源がONの時、カメラが供給している電流値だと思います。
尚、消費電力はアダプタ単体で2W強になります。しばらく使っていると体温を超えるくらいの熱を持ちます。ICに触れると60℃前後(体感)になっています。
(正常な動作中でも、不動作中(不安定)でもそれぞれの電流値は同じでした。)

小さい電池をやり繰りしているカメラ(電池の容量はカタログ値1020mA/h)が、220mAもの大電流(電力)を負担させられるのは大迷惑です。
また、USB電源が無くてもアダプタの電源は入りますので、USB電源を外した時はなんと 420mAの電流を横取りされることになります。
HDMI接続の電源(5V)ラインはホスト側とスレーブ側が繋がっているので、接続した それぞれの機器の回路の都合で、電源の電流が行ったり来たりします。


つぎは新しく購入した白色の方です。
🌟 HDMI2AV(白色)の分解 🌟

<使用半導体>
MS8005  8bitマイコン(STM8S003の代替品)
MS7124  不明
MS1836  不明 (HDMI信号→VGA信号→コンポジット信号変換?)
ICの数は一つ減っています。
<USB電源の供給電流値>

消費電流はカメラの電源がONの時 40mAOFFの時 120mA
黒色のアダプタに比べて、接続するカメラが横取りされていると思われる電流は 220mAから 80mAと少なくなりました。アダプタの発熱もほとんど感じません(約0.6W)。
とはいっても、80mAはカメラにとっては大きな負荷なので、だまって電気をもっていくのは勘弁してほしいものです。


本品の情報を探っていたら、いろいろなバージョンが見つかりました。
画像は “トム平野”さん他の方のブログから拝借しました。ざっと見ただけで7種類ありました(本記事を入れると9種類)。まるでガチャです。
信頼性を期待してはいけない中華製ですが、何がでてくるか意外性がありすぎて目が離せません。

 
<動作が不安定な原因>
黒色の古い方のアダプタの動作が不安定になっている原因は判りませんでしたが、ICデバイスの劣化が考えられます。
以前(2016.6月)購入したSDカードリーダーが、動作はするが手に持てないほど熱くなる不具合を起こしたことがあります。開けてみたところ、唯一のICが 70℃以上の高温になっていました。
(捨ててしまったので残念ながらICの詳細は不明。)

サービスマン時代にも、例えばCDやDVDの光学ピックアップ制御用の劣化・発熱したパワー系ICをウンザリするほど交換修理しました。(飯のタネでしたが...)
 

🎲 メモ 🎲
  • HDMI コンポジット信号変換アダプタ(Amazon 620円 Prime)

2020年2月28日金曜日

200228 GSIクレオス Mr.ターンテーブルL DS001 の回転を可変する改造

こんにちはHousukeです。

前回はMr.ターンテーブルの回転動作を安定化するために、電源を外部から供給する改造をしましたが、今回はその回転速度を可変できるように改造をしました。

前回の改造で、モーターの電源の内部抵抗を少なくするだけで、回転動作を安定化する効果のあることが分かっているので、安定化電源を使うことにしました。
安定化電源は、秋月電子からネットで“LXDC55使用DCDCコンバーターキット”を購入しました。発注した次の日には発送されました。

📭 秋月電子からネットで購入 📭

一応キットなので、別になっている可変ボリュームと端子を半田付けしました。

📭 キットを完成した状態 📭
■主な仕様
・出力方式:降圧チョッパ
・出力正負:正電源
・入力電圧:4.0~14.0V
・出力電圧:1.0~5.0V
・出力電流:1.5A
・発振周波数:2MHz
・入出力絶縁:非絶縁

📭 26650電池とBOX 📭

📭 DCDCコンバーターキットを取付 📭
電圧の可変範囲は、最低 1.0Vくらいから供給元の電圧まで可変することができます。

📭 Mr.ターンテーブルの電源電圧を可変 📭
電圧を可変して、回転する様子をチェックしました。3V以上の高速ではギア音が結構うるさく感じます。一方1Vでも超低速で回転しますが、やっと回っている様子で、電源を切ってから再び繋いだ時に回り出しません。
実用範囲は、最低速 1.5Vから最高速 2.5Vとしました。

次は、電源電圧を 1.5Vと 2.5V、上に乗せるものとしてぬいぐるみ 16g、前回と同じレンズ 1.25Kgを組み合わせて、回転動作を観測した動画です。消費電流と回転速度(カッコ内に分秒/一回転)を動画内に表記しています。

モーター(ギア)音が割と静かで力強く回転しています。4~5日連続で動作させてみましたが、変化なく回り続けました。リチウム電池26650の容量は 3A/H(中華製のパチモン)なのですが、計算上 10日間以上持ちます。
本機のターンテーブル機構はころがり抵抗が大きいので、内部抵抗の大きい単三乾電池では、カスタマレビューで多く指摘されている“不安定な動作”になるようです。
理想的な電源で開発・設計をして、実際に売られている単三乾電池ではろくに評価してないと思われます。十分な評価をせずに販売して、あとは知らん顔... 中華製によくあります。


🎲 メモ 🎲
  • LXDC55使用DCDCコンバーターキット(秋月電子500円 送料500円)

2020年2月21日金曜日

200221 GSIクレオス Mr.ターンテーブルL DS001 安定化する改造

こんにちはHousukeです。

展示用ターンテーブルが、動画制作の小道具として必要になりました。発売から数年経っていますが、販売数が多い“Mr.ターンテーブルDS001”が安価なので調べてみました。
🎠 Mr.ターンテーブルDS001 🎠

カスタマーレビューには、不安定・電池の消耗が早いなどといった悪い評価が目立ちますが、一方ではこうすれば使えるといった改造する情報もたくさん見つかります。ユーザーの多くが、工作が得意なホビーストであることに由るものと思われます。
参考にした結果、電源をオリジナルの単三乾電池から、もっと強力(内部抵抗の小さい)な電源を外から供給すれば良いと分かったので、Amazonに注文しました。

🎠 内部の構造 🎠

ビスを 4本外すと上下のケースに分かれ、下側には電池ボックスと変速ギア入りのモーターが有り、上側は固定部分とギアの付いた回転部分からなっています。回転速度の設定は、単三乾電池の配線を3本分(4.5V)か1本分(1.5V)をSWで切替えるようになっています。ベアリングやコロの類は使われていませんが、値段からすれば良く考えて纏められています。

🎠 電源を外部から供給できるようにする改造 🎠
電源の端子として、スピーカーターミナルを上側のケースに穴をあけて取り付けました。端子はなんでも良かったのですが、金色がブログ映えするので使ってみました。電源の配線は、回転速度を変えるSWをSLOW側にしたとき外部の電源に繋がるようにしました。
(電池の数で速度調整する仕様は、いくらなんでも変なので、それを本改造のモード切替に転用しました)

電源には “191123 リチウムイオン電池 26650の容量を確認しましたⅱ”で記事にしたリチウム電池 26650をとりあえず使うことにしました。
容量が性能表示の半分ほどしかないバチもんですが、0.8Aの電流を 4時間以上 4.2V(最低時3.7V)の一定電圧で供給するパワーを確認しています。電池の内部抵抗は、今回のモーターくらいの負荷ならば、ほぼ無視できると思います。

🎠 改造後 🎠



🎠 動作中の画像 🎠

サブ画面は、カメラのレンズ 1.25Kgを乗せて回しているところです。多分これより重いものを乗せることはないと思います。
     負荷 質量          回転速度      消費電流(電力) 
たばこ    12g: 29秒/1回転 20mA(74mW)
レンズ 1.25Kg: 31秒/1回転 25mA(93mW)

オリジナル仕様の単三乾電池使用時は、指を触れると 回転が簡単に止まりましたが、改造後のリチウム電池 26650使用時では、指で押さえたくらいでは止まらなくなりました。指が持っていかれる感じで回り続けます。
1.25Kg負荷時に、電流が 20%増えているのに速さが 6%減なので、電源に余裕のあることが分かります。
(この時のリチウム電池 26650の電圧は4.2Vです)

上手くいったので、だんだん欲が出てきました。つぎは回転速度を可変できるようにする改造をしたいと思います。
(もし改造をされる場合、保証は一切ありません。最悪の場合、発熱・発火する可能性がありますので十分注意してください。)
次回『200228 GSIクレオス Mr.ターンテーブルL DS001 の回転を可変する改造


🎲 メモ 🎲
  • Mr.ターンテーブルL DS001(Amazon 1、670円 Prime)
  • EIGHTNOO スピーカーターミナル 6個25mm(Amazon 750円 送料無料)

2020年2月7日金曜日

200207 トランスを使ったマトリックス スピーカーの自作(改良編)

こんにちはHousukeです。

前回“190315 トランスを使ったマトリックス スピーカーの自作(製作編)”の続きです。
前回不満だったところを改良しました。

不満だったところ
  • L、Rのスピーカーを縦に重ねて、むりやりモノラル(センター)にしているので、音像の焦点が縦にボケているような気がする
  • センター(モノラル)と両サイド(L-R、R-L)の音量を調整して、もっと良い音場の最適ポイントを探りたい

🌰 改良した“マトリックススピーカー”の全景 🌰

前回使っていた中華アンプと JBLコントロール1Xは、他に使ってしまいましたので、スピーカーとアンプは新しく入手しました。


🌰 試聴 🌰
前回と同じように YoutubeでDLした、割と古め(爺ィなので)な楽曲を再生しました。
LRに分かれた音源が聞こえる位置は、イメージとして次の画像の黄色の楕円の辺りです。

残響成分の音はさらに大きな輪に広がります。野外収録のような音源では、耳の近くで聞こえる時もあります。
<不満だった音場の焦点>
センタースピーカーが正真のモノラルなったことで、音源の定位がハッキリした気がします。悲しいかなテキトウな耳です... 
<音場の最適ポイント>
センター(モノラル)と両サイドの音量を個別に調整できるようになりましたが、その最適ポイントを決めにくいところがあります。その時の気分や楽曲の雰囲気で変わるのです。
両サイドの方の音量を大きくしていくと、音場の広がりは大きくなりますが、音の定位感が乏しくなります。とは言え、非現実に広がった幻想的な音場は癖になる面白さがあります。


🌰 回路構成 🌰
LINE INを“分岐ケーブル”で2系統に分け、サイド(L-R,R-L)と、センター(モノラル)のそれぞれの回路へ音声信号を供給しています。
トランスは音源の引算だけに使用しました。センターは、“ステレオ信号足し算”を通してモノラル化した後、アンプ付きスピーカーの片CHだけ使っています。
サイド(L-R,R-L)と、センター(モノラル)の音量のバランスは、それぞれのボリュームで可変しています。

最初はどうなることかと思いましたが、だんだん完成度が上がってきました。
50年前のSONYの、“小さなラジオで大きな音場を再現する”という開発コンセプトは今でも魅力があります。
 
メインスピーカーとしては原音の再現性の点で無理がありますが、サブとして移動可能なモバイルスピーカーだったら有ってもいいと思います。
また挑戦する予定です。
次回⇒『
マトリックススピーカーのモバイル化


🌰 おまけ 🌰
<エレコム スピーカーMS-130SV 改造>
ワンタッチコネクターを使って、スピーカと内臓アンプを自在に接続・切離しができるようにしました。
また起動するときVolの位置によって、ポコポコ. . (すぐ減衰) と発振するので、電源の25V1000μFを交換しました(症状は変化なし)。
低音がボンつくので、換気扇用のネット(ポリプロピレン難燃性不織布)を丸めて、吸音材として入れました。多少良くなった気がします。
(リード線類が中まで黒く変色していたので全部交換し、MICとPHONEのケーブルが後ろから出ていましたが不要なので削除しました。)

<DROK ステレオ・アンプ・ボード>
電源:12~15V 5.5㎜径プラグ
デジタル中華AMPを探してみましたが、適当なものが無かったのでボードタイプにしました。手持ちのPCケースのスペーサを足代わりに付けました。ボリュームに触るとノイズを拾うので、ボリュームの金属部分にリード線を半田付けしてアースに落としています。パワーICはアナログタイプなので結構発熱します。

<ステレオ信号足算回路>
SDの空箱に回路を組込みました。PHONEケーブルはダイソー製(100円ショップ)です。ケーブルは細いエナメル線を束ねただけの作りになっていて、信号線がシールドされてないので耐ノイズ性能は低いようです。線を摘まむと “ジー”とノイズが出ます。

<マスターボリュームがない>
サイド(L-R,R-L)と、センター(モノラル)のボリュームが別々なので、全体の音量は音源側(パソコン)のスピーカーの“スライダー”を操作しています。マウスが要るのでちょっと不便なのでググってみたら、次のような外付けタイプのボリュームが数社から出品されています。
- CHELINK 音ボリューム Amazon 1,060円 prime -
(結局使いませんでしたが...)


🎲 メモ 🎲
  • エレコム スピーカーMS-130SV(ヤフオク 600円 送料 1,000円)
  • FULARR@ ワンタッチコネクター15個(Amazon 990円 Prime)
  • ELECOM イヤホン分岐ケーブル(Amazon 305あわせ買い)
  • DROK ステレオ・アンプ・ボード(Amazon 1、688円 送料無料)
  • ビニール平行コード赤・黒 VFF0.75 5M(島忠・ホームズ 税別480円)
  • PHONE端子コード ×2(ダイソー(白色)、セリア(黒色) 税別100円)