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2025年1月26日日曜日

250126 DELL Precision Tower 3620 Win11対応に改造 CPU・マザーボード交換 (後編)

こんにちはHousukeです。


前回:『250114 DELL Precision Tower 3620が故障した...』の続きです。
今回は、前回の残りの作業の オーディオ・USB2.0の配線とARGBの取付などについてご紹介したいと思います。

 🚃オーディオ・USB2.0などの配線🚃
≣部品の入手≣
適当な交換部品が新品では見当たらないので、中古・ジャンクで対応しました。使えるかどうかは 手元に来てからでないと分からないので、半分バクチです。
DELL Vostro230s フロント USB2.0 オーディオ端子部分 中古動作品
ヤフーオークション 530円 送料390

≣取外しと交換≣
-オーディオ-
オーディオのミニプラグは形状が同じだったので、配線コードも含めて Vostro230sのものに丸ごと交換しました。
スペーサーはPrecisionに付いていたものです。ミニプラグの間隔にも気を配るとはさすが 高級モデルです。

-USB2.0-
USB2.0の端子は それぞれ形状が違っているので、丸ごと交換は無理です。
Vostro230sの配線コードを外してPrecisionの端子に付替えました。

-HDD‐LED-
Precision赤色黒色のリード線を切って、キット(前回の記事でご紹介してます)の赤色白色のリード線に半田付けで繋げました。
ケーブルの出し口が狭いので、樹脂部分をニッパで3mmほどカットして広げました。
掛け爪が一か所折れていたので 黒色のヒメロンテープで固定しました😓。

元通りに組んで完成です。
と思いきや、USB3.0の青いコネクタの形状が よく見る標準品とは違いました。確認不足でした😴。
ロック機構が付いています。業務用のワークステーションやサーバーに横展開されている仕様だと思います。
彫刻刀かなにかで加工することも考えましたが、下手するとMB側のコネクタを壊しそうです。加えて、この時点では アサインが合わない可能性もありました(HPのPCは違っていた経験があります)。
失敗するリスクを負って面倒なことをやるより、変換名人のパーツを加工して使うことにしました。ダメだったら戻って違う手を打つことが出来ます。
変換名人 USB2.0ピンヘッダ端子→USB3.0ピンヘッダ端子(20ピン)
Amazon 758PRIME

20ピンコネクタの受口の一部をニッパでカットしました。
MBUSB2.0の8Pコネクタに挿すことになります。
(変換パーツの仕様で、USB3.0の転送速度はUSB2.0になります。)

また、USB2.0の方に使ったVostro 230sの配線コードは 本機(ミニタワーケース)の配線には短かったので、こちらも変換名人の手持在庫にあった次のパーツを繋ぎ足して長くなるようにしました。
変換名人 USB3.0ピンヘッダ端子→USB2.0ピンヘッダ端子(10ピン)
Amazon 835PRIME

丁度 空きになった USB3.0のコネクタに挿しました。

USB 2.03.0の配線が入れ替わってしまい、結局フロントは全部 2.0スペックになってしまいました。後でどうしても 3.0スペックのUSBが必要になったら、前に戻って違う改造方法を考えたいと思います。



🚃ARGB装飾で華やかに🚃
Precision Tower 3620は 重厚で高級感はあるのですが、愛想がありません。そこでARGB装飾で華やかにしてみました。ケース前面と樹脂製の前面パネルの間に、ARGBテープを貼付けました。

参考→『231121 レトロなASUS PC ミニタワーを改装 LEDテープ...

🚃外付けHDDマウンタ、小物入れの取付け🚃
フロント 5インチベイに 外付けHDDマウンタと小物入れを取付けました。
DELLは他のモデルも同じですが、フロント 5インチベイの取付けが簡単です。装着する機器は前から押し込むだけ、外すときは 青い固定用プレートを下に押下げることで それを引抜くことができます。


🚃修理(改造)完了🚃
市販品やDELLの他の製品と違うところが多いので 苦労しましたが、なんとか修理(改造)を完了しました。
当初の改造仕様の Win11対応にすることができました。
もう一つの仕様はデータサーバーです。
フロント 5インチベイのHDDマウンタ 2基(とりあえず 1基)と、PC内部のHDDマウンタと合わせて 3.5インチHDDを最大 4基マウントできます。
また、画像の取っ手を引くとワンタッチでケースを開けられるので、HDDの脱着に限らずメンテナンスが簡単です。


次回は 改造ネタではありませんが、Micro-ATXサイズのマザーボードを載せられる超小型PCケースの記事を ご紹介したいと思います。
お楽しみに…
次回:『250128 Micro-ATX対応   Micro-ATX対応 超小型 取っ手付き...


☕オマケ情報☕
≣データサーバーを参照出来なかった≣
最初のチェックで、ローカルネットワーク内に置いてあるデータサーバーを見ようとしたらダメでした。
(MBWin11をインストールしたSSDを付けたまま組立てています。)
他のPCからは見られるのでサーバー側に問題ありません。
SMBの設定だの色々やってみましたがラチがあきません。
そこで、一旦 Win10にしてみることにしました。原因は Win11のアップデートでチェックが厳しくなったからではないか?と考えたわけです。
Win10にして、データサーバーを見ることができました。
目論見通りです。
次に Win11に戻そうとしたら、『Win11の資格要件を満たしていません』とメッセージが出ます。詳細はTMP2.0のデバイスが見つからないとか...
CPUMBは第10世代なのでそんな分けありません。
ASUSのTMP2.0関連の情報をググってみると、BIOSの詳細のPCH-FW Configurationに問題がありそうです。
BIOSを見てみました。
PTTDisableになっています。
(PTTIntel Platform Trust Technology)
Enableにしました。
OKをクリック↓
Win11のインストールが通って、データサーバへのアクセスが出来るようになりました。
BIOSを初期化したり よく調べないでチェックを変えてしまうことがあるので、TMP2.0がいつの間にか無効になっていたようです。
NAS(Network Attached Storage)が使えないお困り投稿をよく見かけますが、このBIOSの設定が原因になっていることもあるような気がします。
参考→『231210 "共有ドライブにアクセスできません"を セキュリティの緩い exFATフォーマットで解決

USB3.0用延長ケーブル≣
作業を完了してから次のコードが売られているのを発見しました。
アイネックス ケース用USB3.0延長ケーブル USB-013
Amazon 884PRIME
受口の加工は必要ですが、これを使えば USB3.0のスペックダウンをしなくて済みました😓。

2025年1月14日火曜日

250114 DELL Precision Tower 3620 Win11対応に改造 CPU・マザーボード交換 (前編)

こんにちはHousukeです。

DELL Precision Tower 3620 Xeon (2017年12月発売 第7世代相当)

半年振りくらいで電源を入れたら故障していました。電源コードをコンセントに差すだけでファンが回ってすぐ止まるを繰り返します。電源SWは効いていません。
原状復帰したところで Win11非対応なので、それに対応するCPUとマザーボード(以降MBと言います)に交換することにしました。
我が家のPCは理不尽な改造をされてブログネタにされることがよくあります。ネタは万年枯渇状態なので今回も格好の餌食にされました。
故障原因を探っているときに メモリの抜差しによって正常に電源が入るようになったのですが、ネタ優先で CPU・MB交換を続行しました。

🚃CPU・MB交換前のチェック🚃

≣チェック内容≣
  •  フロントパネル配線 
    フロントパネルの配線には見たこともない小さな6Pコネクタが使われています。市販のMBに配線できるように、フロントパネル用の配線用キットを手配しました。
    ≣BabbleCom PCマザーボード用 スイッチ & LED ケーブル長 65cm

    (Amazon 398PRIME)
    キットのLED・SW側を切って、フロントパネル側のリードに繋ぎます。

  •  オーディオ・USB配線 
    オーディオとUSB2.0は 次の画像の 市販のMB使われるものとは全く違う20Pのコネクタで配線されています。
    市販で使われる 8Pコネクタに交換する必要があるのですが、Amazonなどでは見つからないのでジャンク・中古品で対応することにしました。
    入手するのに時間がかかるので次回の記事でのご紹介になると思います。
    USB3.0のコネクタは市販と同じ青色の20Pコネクタなのでそのまま使います。

  •  電源 
    端子のアサインが特殊(SAT電源が無くてMBから供給)で、流用できないので 市販品に交換します。

  •  その他 
    スピーカー(紙コーン使用の超高級品)とケース開閉検知SWは流用可能です。
≣外して不要になった部品≣
MB・電源など

🚃交換・修理作業🚃
①フロントパネルの配線
電源SW・LED部は、ネジ一本で簡単に外すことができます。
テスターと簡単なLEDの確認用治具を作って調べました。
                ⇩ 
フロントパネル側と配線キットのそれぞれを切って、半田付けで繋ぎ、黒いヒメロンテープを巻きました。

手っ取り早く半田付けしましたが、圧着端子を使った方が良いと思います。後々加工した内容が分かり易いし、プロっぽくてカッコイイと思います。
 圧着端子 
UTEFOR 絶縁被覆付閉端接続子
(Amazon 679PRIME)

②電源・MBなどの交換・取付
 M B: ASUS TUF GAMING B460M-PLUS
 CPU: Intel Core i5 10400
 メモリ: G.Skill DDR4-3600 16GB ×1
 SSD: Intel SSD 760p 256GB M.2 (Type2280)
 電 源: 450W 80plus THIRDWAVE HK550-11PP
手持ちのパーツです。

③その他の交換・取付
データサーバー(予備機)にしたいイメージがあるので、全面の 5インチベイにはHDDマウンタと小物入れを取付けました。
 HDDマウンター 
≣Groovy ハードディスク簡単着脱マウンタ
(Amazon 2,300PRIME)


 小物入れ 
≣アイネックス(AINEX) 5インチベイ小物入れ BB-03A
(Amazon 824PRIME)
取付けは次回の記事でご紹介します。
スピーカーとケース開閉検知SWは 接続ナシで付けておきました。

③作業の確認
 側面 

 前面 
前面パネルにARGBも仮付してみました。
次回、残りのオーディオ・USB2.0の交換などの作業をご紹介をします。
お楽しみに...

次回:『250126 DELL Precision Tower 3620 Win11対応に改造 CPU・マザーボード交換 (後編)

2024年12月28日土曜日

241228 ワイヤレススピーカーで立体音響もどきを再生する Bluetoothレシーバー の製作

こんにちはHousukeです。

前回:『20241210 菊水のブラウン管式オシロ...』の続きです。
前回お知らせした、ワイヤレススピーカーで立体音響もどきを再生する Bluetoothレシーバー の製作をご紹介します。


💻ワイヤレススピーカーを立体音響に💻
ワイヤレススピーカーはつい買ってしまうので何個かありますが、ステレオなのに臨場感が無く つまらないので飾りになっています。
≣シーイヤーパヴェ≣

立体音響を再生するキューブ型スピーカーを販売するシーイヤーパヴェさんのネット広告を見て、飾りになっているワイヤレススピーカーをその立体音響とやらにしてみたいと考えました。

≣大きな充足理由は位相差≣
以前 マトリクススピーカーをいくつか製作して記事にしましたが、その経験から音場空間が広がって聞こえる大きな充足理由は位相差だろうと考えています。
両耳の視差から来る時間差もあるかとは思いますが、ややこしくて手に余るので今回はパスしました。また、一般的なステレオ音源だけを対象にしています。

≣位相器≣

 株式会社エヌエフ回路設計ブロック さんのサイトで紹介されている位相器の記事です。周波数特性は一定で 位相だけズラしてくれる回路です。CRフィルタの減衰時に起こる位相が変化する特性だけを取り出すようなイメージです。

この位相器を、ステレオ信号ラインの片方に入れて 左右に位相差を発生させる回路を考えました。


💻製作💻
≣ハード構成≣

スマホやPCなどのBluetooth音声信号を受信し、それを立体音響もどき化して phoneケーブルでワイヤレススピーカーに接続して再生します。


≣回路図≣


≣基板パターン図(兼作業用資料)≣


≣製作風景≣



≣測定≣
位相回路の動作周波数は 音質への影響が少なく 立体音響もどき効果が十分見込める 260Hz~1KHz間に半固定抵抗で調整できるようにしました。測定と試聴は効果がその調整範囲で最大になる 260Hzに調整して行っています。
動作周波数をもっと低くしていくと、スピーカーを逆相に誤配線したような状態になります。逆に高くしていくと、その効果は小さくなりますが 素のステレオ再生に近くなります。
 1KHzの波形 


 50~10KHzの位相(リサージュ波形モード) 

:同相  :逆相(180度)  :90度
250Hz辺りが、位相90度になっています。

≣試聴≣
1mくらい離れたところから聴いた感じでは、それぞれの音像が 下の画像のの 間/奥にあるように聞こえます。

近づくともっと広がりが大きくなり、30cmくらいでは目の前全部が音場空間になります。自分の正面でなく横に置いても同じように広がって聞えます。
スピーカー自体を斜めにすると広がりは小さくなります。
つまらなかったワイヤレススピーカーの音場が、目のまえいっぱいに広がって楽しくなるので、一度聴いたら『元にもどせ』という人は多分いないと思います。

ただ 課題もあります。
  • 音像の定位感には乏しく フアっと広がった感じになります。
  • 5KHz以上の周波数成分は 可聴外まで180度逆相にひっくり返ったままです。
  • また、位相をズラしただけなので、例えば ステレオテスト音源の片方のチャンネルだけが鳴っているようなときには 音場の広がる効果は全くありません。
    発想のもとになったマトリックススピーカー方式では その状況でも 3個のスピーカー全部が動作します。

    マトリックススピーカーの元祖 SONY MS-33
    参考 ⇒『190311 トランスを使ったマトリックス スピーカーの自作(前編)
とは言え、簡単な位相回路一段の割には予想以上の効果があったので、ある意味収穫はあったと思います。
いくつかの課題については、初めにご紹介したシーイヤーパヴェSONYの全方位スピーカーなどの情報も収集して、さらに改良したものを また ご紹介したいと思います。
次回お楽しみに...



🎲おまけ情報🎲
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