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2022年10月29日土曜日

221029 ステレオ音源用のサラウンドアンプ(BBD PT2399)製作 改良編

こんにちはHousukeです。


前回『221019 ステレオ音源用のサラウンドアンプ(BBD PT2399)製作 後編』の続きです

追加注文したエコー基板 2個が届きました。ステレオ L/Rそれぞれの遅延回路を二段構成にグレードアップしました。


🎤 グレードアップした内容 🎤
二段構成になったエコー基板の一段目が短い時間 15mSくらいの遅延を担当し、二段目が長い時間 100mSくらいの遅延を担当するイメージです。基板には可変抵抗を付けてクロック周波数を変えられるようになっていて、遅延時間を短い方に調整することができます。本記事では 30KΩの半固定抵抗を付けました。


 ≣ 外観 ≣

注文したスペーサーが届いてないので仮組状態です。
 
≣ テスト音源 ≣
普通の音声や音楽ソースでは遅延効果を評価するのが難しいので、上の画像の右側に写っている、テスト音源用のパルス波発生器を作成しました。
古典的なトランジスタを使ったフリップフロップ回路を使い、ステレオ L-R交互にパルス波が出るようにしました。Volの前にコンデンサー 0.1μFを3個直列(適当な容量がなかったので)にして入れ、LCFとして不要な低音成分をカットしています。
 
≣ 視覚的に観測 ≣ 
延効果を視覚的に観測するために、古いオシロスコープを引っ張り出してきました。ところが、そんなに高性能なオシロスコープではないので、掃引時間を最大にしても、時間の短い一段目(約15mS)の遅延を捉えるのが限界でした。

遅延時間は一段目を15mS、二段目を100mS付きにしているのは、正確に測定できてないので、推定した値を使ってのがその理由です。測定する方法が見つかったら、記事の修正をしたいと思います。 
前回 “遅延時間が長・短の音を合成しているように聞こえました。”と書きましたが、それはカン違いで、遅延時間は一つきりでした。

🎤 試聴感 🎤
カーネギーホール
遅延回路を二段構成にしたことで、定在波(フラッターエコー)の嫌な感じが少なくなって自然な響きに近くなりました。ニュース番組や、楽器の少ないソロ演奏などでは、無いとひどくもの足りなくなります。 “たたみ六畳間で広がりのある音場を再生”という当初の狙いについては、あっ気なく大部分が叶ってしまいました。

パーツが格安で手に入るようになったので、もう少し増築やチューニングを続けることにしました。
・遅延回路を三段にする🎶
・遅延成分を操作して音場を広げる🎶
などです。
残響を完全にシミュレーションしようとすると、その演算はスパコンでも追いつかないくらい情報量が多いそうです。
とは言うものの、肝心の耳の方はそれほど高性能なものではないような気がします。今回、遅延回路を二段構成にしたら驚くほど良くなりました。これが三段になったら文句のないレベルになるような気がします。
また、ついでに音場をさらに広げられたらとも考えています。ちょっとググってみましたが、情報があまりないのでテストボードみたいのを作って試してみる予定です。BBDは、音の遅延をいとも簡単に出来るので強力な助っ人です。ただ、ダイナミックレンジなどの基本性能がアナログ音源時代そのままなので、よく考えて回路を組まないと、昔なつかしい雑音とおつき合いすることになりそうです。

最近は楽器を演奏することもないので忘れていましたが、娯楽として聞く音には心地よい響きが必要なことを再確認しました。

進展があれば、またご報告したいと思います。

違うブログですがリメイクしたサラウンドアンプを製作ました。
⇒『230519 BBD PT2399(松下製MN3005後継)を使ったステレオ音源が広がって聞こえるエフェクターの製作


🎤 おまけ 🎤
ふと、BOSEスピーカーがデビューした時のそのコンセプトを思い出しました。
≣ ボーズ901 (1968年発売) ≣

スピーカーが8個付いている面を壁の方に向け、スピーカーが一つだけの面をリスナーに向けてセッティングします。これは、BOSE博士がカーネギーホールなどの著名な音楽ホールの音響特性を分析した結果、反射音と直接音の比が 8:1だったことに拠り開発・製品化したものだそうです。(ダイレクト/リフレクティング理論)

とはいっても、音楽ホール並みの反射音・反響音を得るには結構な広さの空間が必要です。たたみ六畳間では、壁にくっ付けて置くしかないので、Housukeにとってボーズ901は全く意味がなさそうです😅


🎲 メモ 🎲

  • uxcell フォーンプラグ 3.5mmメス 10個 (Amazon 595Prime)
  • uxcell スタンドオフ六角スペーサー M3 (Amazon 390Prime)

2022年10月27日木曜日

221027 仮想通貨マイニングが大赤字...

こんにちはHousukeです。



前回『220303 ❝暖房を兼ねて仮想通貨マイニング❞の成果』の続きです。
また、暖房が必要な季節になったので、久しぶりに NiceHash(ナイスハッシュ)を起動してみました。とりあえず、パソコン(グラボ RKA2060)一台だけ動かしました。
📉 NiceHash 📉


電気代を100W 1時間当たり2.7円として一日の利益を計算すると...

‐75.43円(1日の利益)=8.81円(出来高)ー84.24円(2.7円×1.3×24/電気代)
になりました。

商売で言えば、仕入値 100円の商品を10円で販売するような感じです。
ググってみたところ、同じ穴の狢さん達の利益はもう少し多いようですが、それでも似たり寄ったり惨憺たる状況です。

半年前の 3月3日のブログでは17%の利益(粗利)が出ていました。
半年前のブログ⇒『220303 ❝暖房を兼ねて仮想通貨マイニング❞の成果

1年以上前から、ETH イーサリアムの仕様変更(ハードフォーク)の噂がありましたが、それが実施されたことが大きな原因のようです。勿論、ビットコイン価格の下落も一因になっています。

何が起きるか予想できない世界なので、しばらく静観することにしました。出来高が電気代の半分くらいまでに好転したら、またマイニングを再開する予定です。

2022年10月19日水曜日

221019 ステレオ音源用のサラウンドアンプ(BBD PT2399)製作 後編

こんにちはHousukeです。

前回『220920 ステレオ音源用のサラウンドアンプ(BBD PT2399)製作 前編』の続きです。なんとか音出しできるようになったのでご報告いたします。

🍱サラウンド用スピーカー🍱
Technics SB-S30(1985年頃発売) メルカリ 2,200円 送料込
メルカリで今回のテーマに打ってつけの球形スピーカーを見つけたので、渡りに船で購入しました。取付ネジが1/4インチ(カメラと同じ)だったので、上の画像のように手持ちのカメラ用BRKTで棚板に取付けました。
= 内部の構造 =
(分解した画像はネットから拝借しました)
= 直径約150mm 質量約690g =
昔、中野サンプラザホールの天井に沢山ぶら下げてあったビクター製 GB-1を思い出しました。
(画像は QUADRA MIX SOUNDさんのHPから拝借しました。/天井の黒いのがGB-1かどうか確信はありません。たしか、クリーム色の天井に 2~3メートルくらいの間隔で付いていたように記憶しています。)
この球形スピーカーだけで一杯いけそうですが、気持ちがそっちへ行ってしまいそうなので、話をもどします。

🍱Amazonで購入したエコー基板(BBD PT2399)🍱
=外観=

=推奨回路=

=ブロック図=

エコー基板に使われているIC PT2399のデータシートは、秋月電子のHPを通してDLしました。ICの製造元は台湾の新北市にある普誠科技社です。
PT2399は、松下製IBBD IC MN3005の後継品のはずなのですが、段数の表記が無いかわりにブロック図に44K Bits RAM、クロック周波数が 2~17MHz、と数値が 1~2桁くらい大きくなっています。ちょっと違う気がするのでもう少し調べてみたいと思います。
V3205というICをCoolaudio Semiconductors社が販売していますが、こちらは松下製IC NMシリーズ直系の後継品だと思います。
Coolaudio Semiconductors社製 V3205 =


🍱サラウンドアンプの製作🍱
ユニット単品で動作確認をしたところ、予想したより自然な残響だったので、ややこしいことはしないで、ステレオ音源をそのまま再生するようにしました。
=本体

百円ショップで購入した透明なケースに組込みました。見た通り、ユニットから出てきた音声出力をUSBアンプでスピーカーを鳴らすだけの簡単なものなので回路図は書きませんでした。
また、装置を簡単にしたかったので、電源はUSB電源5Vにしました。エコー基板への電源供給は、それの安定化電源回路をスルーして半田付け配線しています。
=設置
=クロック周波数調整=
クロック周波数を可変して、遅延時間の長さを調整します。推奨回路を参考にして、30KΩの半固定抵抗を後付けしました。
=帰還量の調整=
遅延回路の出力を入力へ帰還させる量を可変することで、残響の深さ(減衰量)を調整します。


🍱調整・試聴🍱
動作原理が、音響的には嫌われる定在波(フラッターエコー)なので、軽く効くような感じに調整しました。
ギター演奏やニュース・対談などの分かりやすい音源で効果を確認しました。
概ね良好で、定在波感を和らげるような工夫を
ユニット内でしているような感じです。遅延時間が長・短の音を合成しているように聞こえました。

普通の音源での評価は難しいので、パルス波みたいな信号を発生するテスト音源を作ることにしました。
また、今のところエコー基板が 560円と恐ろしく安いのであと 2個くら買い足す予定です。
('79年頃、MN3005がIC単品で 6~7千円くらいした覚えがあります。)

次回、さらにグレードアップしてご報告いたします。

 
🍱 言葉の意味🍱
エコー      ⇔反射音、やまびこ、反響
やまびこなどの個数が数えられるような反射音やその効果のことです。

リバーブ 
⇔残響
洞窟の中の反響のような数えきれない程のたくさんの反射音が行き交っている状態や効果を表しています。

使用しているパーツの商品名を継承しているので、言葉があいまいになっているところがあります。その点はご了解ください。
 

🎲 メモ 🎲
  • elfin203 エコー基板 (Amazon 560円 Prime)
  • KKHMF PAM8406 デジタルパワーアンプ(Amazon 650円 Prime)
  • フタつきケース (セリア 100円 税抜き)